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2004年 07月 31日

護れるか!九条の会

護憲最後の砦か?九条の会が発足しました。護憲の一点で大同団結がはかれるか,まさに憲法の正念場です。
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by notarmirude | 2004-07-31 15:04 | 日本国憲法
2004年 07月 31日

自民党最大派閥のドン去る?

橋本龍太郎さんが橋本派会長を辞任するだけでなく政界引退まで考えておられるようです。橋本派といえばまさに自民党最大派閥。小泉公約である「自民党をぶっ壊す」は着実にすすんでいます。それにしても,なんとなく橋本さんは何かと不運でかわいそうですね。
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by notarmirude | 2004-07-31 13:57 | 平成戦国諸大名のカテゴリ
2004年 07月 31日

絶体絶命!二リーグ制

日本国憲法と同じくプロ野球二リーグ制も風前の灯火です。オールドタイプ企業の経営の論理と巨大メディアのドンの独裁を前に,労働組合たる選手会古田らの奮闘もむなしいものがあります。慎重な議論を積み重ね,幅広い異なる意見に耳を傾ける,多様性を尊重するという民主的手続きが踏まれていないところも,現代の日本社会の弱肉強食社会化と暴力主義すら感じます。この様に憲法も読売試案のように変えられていくのでしょうか・・・

ところで,労働組合たる選手会には団結権・単体交渉権・スト権を中心とする団体行動権が憲法上保障されています。

第二十八条  勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

憲法上の権利を踏みにじってはなりません。
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by notarmirude | 2004-07-31 13:51 | ひとりごと
2004年 07月 28日

「扇のかなめ」参議院議長へ

扇千景さんが参議院議長に選任されるようです。かつては自公保連立政権の「扇のかなめ」として御活躍されましたが,今度は参議院という扇のかなめとなられます。本名は意外と地味でした・・・
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by notarmirude | 2004-07-28 11:05 | 平成戦国諸大名のカテゴリ
2004年 07月 25日

冬ソナと純様

ヨン様とジュン(純)様は会えなかったようですが,ジウ様とジュン様は会えました。ご満悦のジュン様。ところで純様と将軍様の,おそらく既定路線通り,お互いのメンツを立てながら見事ジェンキンスさんが来日されました。ジュン様も将軍様も冬ソナはみたのでしょうか?
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by notarmirude | 2004-07-25 14:41 | 最近の小泉さん
2004年 07月 25日

護憲共闘ができるか,共産党!

今回の参院選では壊滅的に議席を減らした共産党。地方自治体の選挙はともかく国政選挙ではもはや現行選挙区では一人とて勝つことは困難でしょう。その反省ができるかはともかく,護憲のためにはいまや数少ない拠点の一つです。しかし,あいもかわらず,社民党勢力と目くそ鼻くそを笑う態度では,護憲勢力の大同団結はなりません。そのことは共産党も少しは分かっているのかな(日本共産党のホームページ)。党が消滅しても憲法9条を守るぐらいの闘いが必要ですし,改憲をゆるすようではもはやその存在意義は無しとなります。
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by notarmirude | 2004-07-25 14:36 | 日本国憲法
2004年 07月 23日

自殺者最多3万4427人

警察庁のまとめによると2003年の自殺者が3万4427人とのことである。このうち経済苦を動機とするものが約25%とのこと。景気回復と一部では言われているが,富めるものと貧しいものの二極分化がすすみ,富めるものだけが景気回復しているということか・・・小泉・竹中政権になってから自殺者が急増しているが,アメリカ型市場至上主義・弱肉強食社会に構造改革がすすめられ,街にはサラ金の看板ばかり・・・ヤミ金も増殖した。まさに痛みを伴う構造改革の成果の現れといえよう。以前にも述べたが痛みを伴う構造改革とは,痛みに耐えれば快方に向かうのではなく,弱いものは死ぬまで痛んでいなさいという構造改革である。これが着々と進んでいる。
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by notarmirude | 2004-07-23 09:51 | ひとりごと
2004年 07月 22日

公明党と憲法9条

政権与党・生活与党・責任与党と自負する公明党の憲法9条についての見解です。
結局,憲法9条は堅持ということですね。現行憲法でも自衛隊合憲・個別的自衛権合憲という通説的かつおそらく国民の多くに定着した考え方を採用しています。集団安全保障も後方支援・人道復興支援に徹する,これは法律対応でよいとの意見のようです。問題は,政権にしがみつきたいという現世利益を得るために自民党と妥協して主張を変節してしまわないか(9条改正と引き替えに,地域振興券や年金改革法など認めさせたりして)が不安です。信念を頑固に貫くところが宗教の美徳ですが(それが怖い面もありますが),現世利益が信念となると・・・がんばってね。

第2章「戦争の放棄」(第9条)
○自衛権の明示について
○自衛隊の存在について
○集団安全保障について
○国際協力活動について
○緊急事態への対処について

 ◆戦後の日本の平和と繁栄を築くうえで、憲法9条の果たしてきた役割は極めて大きいものがある。9条については、さまざまな活発な議論を行ってきたが、現行規定を堅持すべきだとの党のこれまでの姿勢を覆す議論にはいたっていない。
  そのうえで、議論の所在を述べれば以下のようなものがある。
  ◆個別的自衛権の行使は現行憲法でも認められているとの解釈が主流であり、集団的自衛権の行使は認めるべきではないとの意見が大勢である。ただ、個別的自衛権の行使については、あえて明確に示すべきではないか、との意見もある。
  ◆専守防衛、個別的自衛権の行使主体としての自衛隊の存在を認める記述を置くべきではないか、との意見がある。第1項の戦争放棄、第2項の戦力不保持は、上記の目的をも否定したものではないとの観点からである。ただ、すでに実態として合憲の自衛隊は定着しており、違憲とみる向きは少数派であるゆえ、あえて書き込む必要はないとの考えもある。
  ◆国家の自己利益追求のための武力行使は認められないが、国連による国際公共の価値を追求するための集団安全保障は認められるべきではないか、との指摘がある。ただ、その場合でも武力の行使は認められず、あくまで後方からの人道復興支援に徹すべきだとの意見がある。それゆえ、憲法上あえて書き込む必要はなく、法律対応でいいとの主張である。
  ◆いわゆる国際貢献については、明確化を望む指摘がある。ただし9条に書き加えるか、前文に盛り込むか、別建てで起こすか、あるいは法律で対応すればすむというように意見は分かれる。
  ◆ミサイル防衛、国際テロなどの緊急事態についての対処規定がないことから、新たに盛り込むべしとの指摘がある。ただ、あえて必要はないとの意見もある。
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by notarmirude | 2004-07-22 09:03 | 日本国憲法
2004年 07月 19日

公明党憲法調査会「論点整理」

公明党憲法調査会による「論点整理」~公明党HP(公明新聞)より

はじめに
  わが党の現憲法に対する姿勢は、2002年11月2日の第4回党大会で示した通り、国民主権主義、恒久平和主義、基本的人権の保障の憲法3原則は、不変のものとしてこれを堅持し、さらに憲法第9条を堅持した上で、時代の大きな変貌のなかで新しく提起された環境権や、プライバシー権等の新しい人権を加えるという「加憲」という立場を検討することを党大会で示している。
  現在、国民の憲法への関心も高まっており、また国会においても衆参両院に憲法調査会が設置され、既に4年を経過し、最終的な調査が国会の場で精力的に行われている状況にある。わが党においては、党内に設置した党憲法調査会を中心に、この数年、活発な論議を行ってきた。特に21世紀日本をどうするかという未来志向の憲法論議こそが大事であり、国民主権をより明確にする視点、国際貢献を進めるための安全保障の視点、激動する社会の中で人権を確立する視点、環境を重視する視点で議論を深めている。今回、これまで党憲法調査会において行われてきた論議を基にして、党憲法調査会として論点を整理した。あくまで、自由な意見を述べていただいたものをまとめたものであり、今後の憲法論議の参考としたいと思う。今後、秋にも想定している党大会において、見解をまとめたいと考えている。さらに、21世紀日本を見据えた骨太の深い論議を党内で活発に展開したい。

前文
○憲法3原則の明確化について
○国際貢献の明文化について
○日本固有の歴史・伝統・文化の明示について

 ◆現行憲法の前文は、平和主義などの理念を高らかにうたっているが、敗戦直後の歴史的背景を色濃く反映しすぎているとし、憲法の前文の記述としてふさわしいかどうか疑問視する向きがある。併せて日本語らしからぬ表現も多く、書き直されるべきだとの指摘もある。その際に、明確に人権尊重の理念が書かれてないこともあり、改めて憲法全体を貫く3原則を明確に盛り込むべきだとの主張がある。
  ◆21世紀の国際社会は一段と、相互協力関係の構築が求められている。その点で「国際社会で名誉ある地位を占めたい」との記述が、これまでの人道復興支援など、いわゆる国際貢献の根拠とされてきたが、それでは不十分であることから、もっと明確に打ち出す必要があるとの指摘がある。なお、その際に、人間の安全保障についての理念を、さらに一層強く反映されるべきだとの主張も見逃せない。
  ◆また、現行憲法前文が人類普遍の原理をうたうことに忠実なあまり、日本固有の歴史、伝統、文化に根差した理念が見いだせないとの指摘が衆参の憲法調査会などである。このため、日本人のアイデンティティーを共有できる記述が人類普遍の原理とともに必要だとの議論もある。

第1章「天皇」 (第1条~8条)
○象徴天皇について
○象徴天皇と国民主権の関係性について
○天皇の元首性について
○象徴天皇と国事行為について
○女性天皇について

 ◆象徴天皇とは、権力なき権威としての存在を示し、象徴天皇制は定着しているし、的確であり、維持していくべきだ。
 ◆あくまで象徴天皇であるとしたうえで、それを表現として「元首」と呼んでもいいという意見もあるが、国政に関する権能を与えるなどの強いものにしない方がいいという意見が強い。象徴天皇における国事行為については現行に異論はほとんどない。
  ◆象徴天皇制と国民主権をよりクリアにした方がよいとの意見もあり、今後の検討課題といえる。
  ◆女性天皇については、皇室典範の改正論議に委ねるが、方向性としては認める方向で検討したい。

第2章「戦争の放棄」(第9条)
○自衛権の明示について
○自衛隊の存在について
○集団安全保障について
○国際協力活動について
○緊急事態への対処について

 ◆戦後の日本の平和と繁栄を築くうえで、憲法9条の果たしてきた役割は極めて大きいものがある。9条については、さまざまな活発な議論を行ってきたが、現行規定を堅持すべきだとの党のこれまでの姿勢を覆す議論にはいたっていない。
  そのうえで、議論の所在を述べれば以下のようなものがある。
  ◆個別的自衛権の行使は現行憲法でも認められているとの解釈が主流であり、集団的自衛権の行使は認めるべきではないとの意見が大勢である。ただ、個別的自衛権の行使については、あえて明確に示すべきではないか、との意見もある。
  ◆専守防衛、個別的自衛権の行使主体としての自衛隊の存在を認める記述を置くべきではないか、との意見がある。第1項の戦争放棄、第2項の戦力不保持は、上記の目的をも否定したものではないとの観点からである。ただ、すでに実態として合憲の自衛隊は定着しており、違憲とみる向きは少数派であるゆえ、あえて書き込む必要はないとの考えもある。
  ◆国家の自己利益追求のための武力行使は認められないが、国連による国際公共の価値を追求するための集団安全保障は認められるべきではないか、との指摘がある。ただ、その場合でも武力の行使は認められず、あくまで後方からの人道復興支援に徹すべきだとの意見がある。それゆえ、憲法上あえて書き込む必要はなく、法律対応でいいとの主張である。
  ◆いわゆる国際貢献については、明確化を望む指摘がある。ただし9条に書き加えるか、前文に盛り込むか、別建てで起こすか、あるいは法律で対応すればすむというように意見は分かれる。
  ◆ミサイル防衛、国際テロなどの緊急事態についての対処規定がないことから、新たに盛り込むべしとの指摘がある。ただ、あえて必要はないとの意見もある。

第3章「国民の権利及び義務」(第10条~第40条)
○新しい人権を加えることの適否について
○環境権について
○プライバシー権、知る権利等について
○生命倫理について
○教育を受ける権利と受けさせる義務について
○裁判を受ける権利について
○犯罪被害者の人権について

 ◆新しい人権は、13条の「個人の尊重」「幸福追求権」、21条の「表現の自由」、25条の「生存権」をはじめとする憲法条文の解釈によって導き出されると一般的に考えられてはいるが、憲法が21世紀日本の骨格を成すべきだと考えると、より積極的に明示すべきとの主張がある。加憲の考え方である。
  ◆新しい人権を憲法上の権利として承認できるかどうかは、特定の行為が個人の人格的生存に不可欠であるばかりでなく、その行為を社会が認め、他の基本的人権を侵害する恐れがないかなど、慎重に判断すべきであり、権利のインフレを招くべきではないとの強い主張、またそれらは立法において成すべきだとの主張があり、新しい人権を考える場合、これを踏まえる必要がある。
  ◆時代の変化は極めて激しいものがあり、迫られる課題も多い。21世紀の日本をいかに築くかという未来志向の憲法論議に立った場合、むしろ憲法に明記することによって事前の人権保障を可能とし、時代の変化に対応した積極的な立法措置を可能にすることが望ましいのではないか。
  ◆環境権は「良好な環境を享受し、国家及び国民が環境保護に努める」といった趣旨の権利(責務)である。13条や25条によって、それが読めるという解釈もあるが、かつての人間中心主義ではない自然との共生も含んだエコロジカルな視点に立った環境権を定めるべきである。
  ◆IT社会の進展するなかで、プライバシーの権利を守ることが必要になっている。私事に属する個人情報を保護するということは当然として、より積極的に「自己情報をコントロールする権利」として確保することが検討されることは意義がある。また「知る権利」が、21条の「表現の自由」から導かれるとの主張があるが、自由権から発している「表現の自由」と、政府などの情報開示を求める「知る権利」とは異なるとの意見もあり、今後の検討課題である。
  ◆なお「権利」と「義務」で書かれた憲法に、新しい「責任」の概念を入れて、環境の保護や国民への情報開示は国などの「責任」として考えるとの新しい視点での指摘もあり、注目される。
  ◆13条の「個人の尊重、幸福追求権、公共の福祉」のなかでも、生殖医学、遺伝子技術の発展に伴う生命倫理のあり方については、現憲法には条文はないが、人間存在の本質にかかわる問題が内包されるだけに、どう考えるかは検討課題である。
  ◆26条に「教育を受ける権利・受けさせる義務」がある。敗戦直後と現在では、高校・大学の進学率をはじめとして大きく教育環境は変化している。憲法学上、26条については、論点となることはほとんどないが、生涯にわたっての教育が大切となっていることをはじめとして、より積極的な人間主義的教育観を主張する声もある。
  ◆32条に「裁判を受ける権利」がある。資力に欠ける国民が民事法律扶助を受ける権利を追加することによって、この条項をさらに強化することが必要であるとの強い主張があった。
  ◆現憲法はもっぱら刑事被告人の権利を保護しているが、犯罪被害者の人権については触れられていない。犯罪被害者の精神面も含めた権利保障や刑事手続きへの参加・関与などを求める声が上がっている。犯罪被害者といっても、その態様は多岐に及ぶものであり、法整備も一定の前進はみられるが、憲法上どうするかは検討課題の1つである。

第4章「国会」(第41条~第64条)
○二院制の堅持について
○具体的な二院制の改革案について

 ◆二院制には、(1)第一院の多数派のみによって国政が専断されることを防ぎ、議会の行動をより慎重にする抑制と均衡の機能を果たすことができる(2)議事が二つの議院によって審議されることにより、先議院での審議過程で取り上げられず、または明確にならなかった問題点を、後議院が審議することにより、他院の審議を補完し、または再考を促すことができる――などといった長所がある。議論のなかでは、衆議院と参議院とを合わせて一院とすべきであるという意見もあったが、二院制を堅持すべきであるということでほぼ意見が一致した。その上で、両議院の役割分担を明確にし、特に、参議院の良識の府・再考の府としての位置付けを明らかにする必要があるということが確認された。
 ◆衆議院と参議院とで、任期、定数、選出方法など議院の組織・構成を変えるという意見もあった。議院間の役割分担として、(1)衆議院は予算審査に重点を置き、参議院は決算審査に重点を置く(参議院の行政監視機能を強化するため)(2)いわゆる基本法については、参議院先議とする(参議院議員は衆議院議員と比べ任期が長く長期的展望に立った審議が期待されるため)(3)国会同意人事を参議院の専権事項または衆議院の議決に優越するものとする(参議院の行政監視機能を強化するため)――などといった改革案が議論された。選挙制度についても両院は異なる制度で行われるべきものであり、衆議院は中選挙区制、参議院は個人を選ぶ大選挙区制であるべきだとの強い主張があった。
 ◆解散制度が衆議院にしかないことなどから、原理的には、内閣総理大臣の指名や不信任の議決はもっぱら衆議院に委ね、参議院の内閣総理大臣指名権や問責決議権は、本来なくすほうが整合的である。また、衆議院で可決され参議院で否決された法律案に対して、衆議院で再可決をするためには出席議員の3分の2の賛成が必要であると定める59条2項の規定について、要件が厳しすぎるので、再議決権の一定期間の行使を禁ずるとともに、その場合の再議決は過半数で足りることとするという案もあった。しかし、いずれにせよ、わが党としては、参議院の影響力を弱める改革には賛同しがたい。
 その他に、現在国政調査権は議院の権能であるが、議員の権能とすべきであるとの意見があった。

第5章「内閣」(第65条~第75条)
○議院内閣制について
○内閣機能の強化について
○首相公選制について

 ◆わが国では、国民が議員を選挙で選出し、その議員から構成される議会によって政府(内閣)を選出させ、議会と政府とを一応分離した上で、政府に対して議会による民主的統制を及ぼすという議院内閣制を採用している。そこで、今日のような連立政権の下では与党と内閣とが一体化し、与党の政策をより実現するように、議院内閣制を運用しなければならない。そのなかで、連立与党としての公明党の位置付けはどうなるのかについて、議論があった。イギリスの議院内閣制は政府、与党が一体化するものだが、連立政権と議院内閣制のあり方は、研究課題の一つである。
 ◆議院内閣制をより実効的に機能させるためには、内閣機能のさらなる強化をはかり、内閣の政策統合能力をより高め、また、官僚主導の政治システムから政治主導の政治システムへと転換することが求められる。また、内閣総理大臣個人のリーダーシップというよりも、合議体としての内閣の機能強化を図るべきである。
 ◆首相公選制を導入した場合、(1)政治的能力とは関係なく国民に人気のある者が選出されてしまう(2)議会とは無関係に選出された場合や、議会多数派と異なる政党に所属する者が選出された場合には、議会の意思と公選首相の意思が衝突し、政治システムの機能停止状態に陥る可能性がある(いわゆるdivided governmentの問題)(3)公選首相が国民の支持を背景に暴走する――などといった危険性がある。首相公選制を導入しなくても、議院内閣制を実効的に機能させれば、内閣の政策決定能力を高めることができるため、首相公選制を支持する主張は少なかった。イスラエルの失敗例について指摘する意見もあった。

第6章「司法」(第76条~第82条)
○憲法裁判所の設置の許否について
○付随的違憲審査制の下での憲法裁判所的改革
○立法不作為と違憲判断について
○国民審査制の問題点について
○司法制度改革の憲法的意義

 
◆憲法裁判所の設置について、現在の最高裁判所は、(1)多くの上告事件を抱え多忙なため、憲法判断の責務を十分に果たしていないように見える(2)憲法判断に消極的で、憲法規定を正面に押し出すことなく、法律レベルで解決を図るケースが多い(3)時間が非常にかかり迅速な救済ができない――などの理由から議論がなされているところである。司法消極主義に傾いている現在の最高裁判所のあり方を改善していくことが重要であり、憲法裁判所の設置までは必要ないのではないかとの指摘があった。
◆現在の日本は、過度の事前規制・調整型社会から事後監視・救済型社会へと転換しつつある。その中において司法の役割はより重要度を増してきており、その転換を可能とするための社会的インフラの中核が司法・法曹である。今般の司法制度改革は、法の支配の下に有機的連携を行うものであり、「この国のかたち」にかかわる諸改革の「最後のかなめ」の一つとして位置付けられるべきではないか。
◆国民の司法参加(裁判員制度の導入を中核とする参加制度)は重要である。裁判官と裁判員とで共同決定する裁判員制度は、国民的基盤の上に確立されるべきものである。

第7章「財政」(第83条~第91条)
○財政規律を憲法で定めることの是非について
  (予算の法形式、単年度主義、均衡原則など)
○地方財政の自立と自主課税権について
○私学助成と公の支配について

 
◆財政における地方自主権のあり方について、地方分権の議論とも絡み、自立できるだけの財源確保が必要である。地方財政基盤の確立とその健全化を図るプロセスの構築が重要となる。課税自主権を憲法上に明記すべきとの意見もある。
◆私学助成と憲法との関係について、条文の文言と運用の実態とが遊離している。私学助成の必要性については、実務・学説とも肯定しているところであるので、憲法上の表現についてはその重要性を踏まえて検討すべきである。

第8章「地方自治」(第92条~第95条)
○地方自治の本旨について
○地方自治と財政規律について
○道州制と基礎的自治体について

 
◆今日、地方分権ではなく地方主権の主張があるように、地方自治こそ民主主義の原動力である。その重要性から見て、地方自治の章がわずか4条しかないことは極めて抽象的で脆弱な規定であり、「地方自治の本旨」として団体自治と住民自治を規定しているが、具体的な内容があいまいであるとの意見が多くあった。
◆地方自治の原則として、国が地方自治体と地域住民の意思を尊重すること、地方自治体は自立と責任の原則に立つこと、特に財政基盤を確保するため財政的自立を明確にすること等を規定することが必要だとの意見が大勢であった。一方、憲法の中での規定ではなく、地方自治基本法をつくって、そこに当面の課題を盛り込んではどうかとの意見もあった。
◆市町村合併が進む中で、住民の声が届く基礎的自治体の機能強化を図ることが主要であるとの指摘が大半であり、道州制をはじめとする二層制の中身については、その上で、広域的な一体性、歴史性を踏まえて検討を進めていくことになった。なお、連邦制については否定的であった。

第9章「改正」(第96条)
○総議員の3分の2以上の規定について
○国民投票について

 
◆総議員の3分の2以上の賛成の規定については、改正そのものを厳しくしているとの指摘も少数あったが、憲法改正の重さから妥当であるとの意見が大勢であった。
◆選挙人名簿と別に投票人名簿を常に掌握することは非常に繁雑であり、大変な費用が掛かる。その意味で、選挙人名簿を投票人名簿とすることが適切である。
  また、国政選挙と同時に行われることの想定については、(1)「政権の維持・獲得を争う国政選挙」と「憲法改正案に対する賛否を争点とする国民投票」とは全く性格が違うこと(2)原則として自由であるべき国民投票運動と規制がない選挙運動との調整は大変な問題がある――との観点から、あえて両者が同等に行われる場合を明確にせずに、国民投票の期日の告示日を定めるべきであるとの意見が大勢であった。

第10章「最高法規」(第97条~第99条)
○条約と憲法との関係について
○国際協調主義と国家主権の移譲について
○憲法尊重擁護義務について

 
◆条約と憲法との関係については、あくまでも国の最高法規である憲法の方が条約よりも優位するとの見解に立つべきであると考えるが、条約をはじめとする国際法規の順守など現行憲法が定める国際協調主義の精神は、より一層徹底していくべきとの指摘がある。なお、この点に関しては、(EU加盟各国のような)国際機関への主権の一部移譲なども将来的には検討する必要があるとの指摘もある。
◆憲法尊重擁護義務については、国会の憲法調査会などで、天皇・国務大臣をはじめとする公務員の憲法尊重擁護義務に加えて国民の憲法尊重擁護義務も定めるべきではないかとする意見があるが、党の論議としては否定的であった。
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by notarmirude | 2004-07-19 06:38 | 日本国憲法
2004年 07月 16日

民主党「憲法提言中間報告」

政権交代に近づいた感のある民主党も憲法論議についての提言を出しております。
下記はその要約版ですが,中間報告本体は更に大部となっています。詳しくは
民主党ホームページ憲法提言をどうぞ。

2004年6月23日

民主党「憲法提言中間報告」(要約版)
民主党

I.文明史的転換に対応する創憲を

~クローバル化・情報化の中の新しい憲法のかたちをめざして~

1.いま何故、憲法論議が必要なのか?

私たちはいま、文明史的転換期に立っている。

第1に、近代社会の国家間の暴力や戦争、帝国的な民族支配に代わって、国際テロ・民族浄化・宗教紛争や新型ウィルスの発生、地球温暖化問題など「新しい共通の脅威」が地球上を覆い始めている。これに伴い紛争の形態も変化し、「国際協調による共同の解決」が主流となりつつある。

第2に、社会の中心的動力が、これまでの「物質的富」に代わって、「情報」にシフトしていくということである。急速な情報化は、人間社会の基本が、人間と人間、社会と社会の間の「コミュニケーション」にあることをいよいよ明らかにしつつある。物質をめぐるゼロサム・ゲームに対して、情報を通じたプラスサム・ゲームへと歴史は大きく転換する。

第3に、環境権、自己決定権、子どもの発達の権利、少数民族の権利など、21世紀型の新しい権利の台頭は、人間の尊厳が、国家の枠を超えて保障されるべきものであるとの「地球市民的価値」を定着させてきている。

第4に、世界において人間一人ひとりの力が急速に上昇し、情報化技術によって地球規模のネットワークを生み出して、言わば人と人を横に結ぶ「連帯革命」が生まれている。あるいはまた、世界的傾向としての「分権革命」の運動となっている。

 こうした大きな眺望の下に立つとき、いま私たちが試みなければならない憲法論議の質が、懐古的な改憲論や守旧的な護憲論にとどまるものでないことは明らかである。いま必要なのは、こうした歴史の大転換に応えて<前に向かって>歩み出す勇気と、日本が国際社会の先陣を切る決意で、21世紀の新時代のモデルとなる、新たなタイプの憲法を構想する<地球市民的想像力>である。

2.未来を展望し、前に向かって進む

しかしいま、日本では、一方に、既成事実を積み重ねて憲法の「空洞化」を目論む動きがある。他方には、憲法の「形骸化」にもかかわらず、それを放置しようとする人たちがいる。私たちは、憲法の空洞化も形骸化も許さず、これを国民生活の中に生きたものとして発展させていく。目先の利害や政治的駆け引きにとらわれることなく、50年、100年先を見通した、骨太の憲法論議が必要である。

第1は、グローバル社会の到来に対応する「国家」のあり方についてである。

 そもそも、近代憲法は、国民国家創設の時代の、国家独立と国民形成のシンボルとして生まれたものである。それらに共通するものは、国家主権の絶対性であり、国家による戦争の正当化であった。これに対して、21世紀の新しいタイプの憲法は、この主権の縮減、主権の抑制と共有化という、まさに「主権の相対化」の歴史の流れをさらに確実なものとし、これに向けて邁進する国家の基本法として構想されるべきである。それは例えば、ヨーロッパ連合の壮大な実験のように、「国家主権の移譲」あるいは「主権の共有」という新しい姿を提起している。

第2に、急速に進展する情報化が「個人」と「社会」のあり方そのものを劇的に変化させている。個人はこれまで、地域社会や階級・民族など様々な中間的団体組織へ組み込まれて、その中で人生を全うすることを余儀なくされ、私的領域とされたこれらの社会や組織の中では、人権保障はなかなか及ばないとされてきた。しかし、国民の権利意識の向上と個人の自立及び情報化の進展は、家族における抑圧や、民族や宗教の名による人権の侵害、企業権力による不当な差別をも、憲法の下に据えることを要求している。プライバシーの権利や情報へのアクセス権、国民の知る権利、あるいは文化的少数者の権利など「新しい権利」も提起されている。未来志向の憲法は、まずこの課題に応えていかなければいけない。

第3に、「自然と人間の共生」にかかわる環境権の主張もまた例外ではない。21世紀型の新しい人権の確立に向けて、時代は大きく転回しようとしている。私たちは、日本が培ってきた「和の文化」と「自然に対する畏怖」の感情を大切にするべきであると考えている。「和」とは、調和のことであり、社会の「平和」を指すものである。21世紀のキーワードはいまや、「環境」「自然と人間の共生」、そして「平和」であり、日本の伝統的価値観の中にその可能性を見出し、それを憲法規範中に生かす知恵がいま必要である。

そして第4に、人間と人間の多様で自由な結びつきを重視し、さまざまなコミュニティの存在に基礎を据えた社会は、異質な価値観に対しても開かれた、「寛容な多文化社会」をめざすものでなくてはいけない。これもまた、<一神教的な>唯一の正義を振りかざすのではなく、多様性を受容する文化という点においては、日本社会に根付いた<多神教的>な価値観を大いに生かすことができるものである。

3.新たなタイプの憲法の創造に向かって

 もともと、「憲法(コンスティテューション)」とは、国家権力の恣意や一方的な暴力を抑制することに意味があった。あるいは国家権力からの自由を確保することにあった。

 新しいタイプの憲法は、何よりもまず、日本国民の意思を表明し、世界に対して国のあり方を示す一種の「宣言」としての意味合いを強く持つものでなければならない。そのことを通じて、これを国民と国家の強い規範として、国民一人ひとりがどのような価値を基本に行動をとるべきなのかを示すものであることが望ましいと考える。同時に、憲法は、法規範としての機能を果たさなければいけない。それを侵すならば、それに相応しいペナルティが課せられる「法の支配」が貫徹されるものとすることが重要だ。未来志向の新タイプの憲法は、日本国民の「精神」あるいは「意志」を謳った部分と、人間の自立を支え、社会の安全を確保する国(中央政府及び地方政府)の活動を律する「枠組み」あるいは「ルール」を謳った部分の二つから構成されるべきである。

4.憲法を国民の手に取り戻すために

 今日の日本政治の現実は、こうした時代の流れに逆行し、憲法の形骸化・空洞化を推し進めている。いまや、憲法は「クローゼット中に」押し込まれて、国民の日常生活や現実政治とは遠いところに置かれている。どのように立派な法であっても、それが不断に守られ、生かされるのでなければ、国の枠組みやあり方を規制する基本法としての役割は果たせない。この現状を克服し、「法の支配」を確立することがいま何よりも必要である。

 未来志向の憲法を打ち立てるに際しては、国民の強い意志がそこに反映されることが重要である。しかし、日本ではこれまで、憲法制定や改正において、日本国民の意思がそのまま反映される国民投票を一度も経験したことがない。私たちは、憲法を国民の手に取り戻すためにも、やはり国民による直接的な意思の表明と選択が大事であること強く受け止めている。

II.統治機構

(1)分権国家・日本のかたちを鮮明にした。

 国民の信託により、中央のほか、地域にも政府が存在することを認め、日本が分権国家として構成されることを明確にする。このため、中央政府の役割について限定列記し、地域にできることは地域においてこれを担うことを明記する。

(2)首相主導の議院内閣制度の確立

とくに「政・官関係の見直しと政治任用の拡大」において、イギリスをモデルに新しいルールを提案している。_行政組織権は執行権を有する内閣総理大臣に属することを明確にするとともに、政治的リーダーシップを発揮するため、政府の中に政治任用を拡大する。_内閣以外の議員の行政への関与を厳しく制限して、行政のコントロールに関する内閣の主導性を確保する。具体的には、政治家と公務員との接触に関するルールを設けて、政府にあっては大臣を通じて与党議員は公務員にアクセスできるものとし、野党に対しては第一党のシャドーキャビネット大臣に同様の役割を持たせて、それ以外の政治家が直に接触することを原則禁止する。

(3)二院制のあり方と政党の位置づけ、選挙制度

現行の参議院の役割を大幅に見直し、例えば参議院議員の大臣指名の廃止、衆議院における予算審議と参議院の決算審議の役割分担、長期的視野に立った調査権限や勧告機能の拡充などを検討する。

また、憲法付属法としての性格を持つ政党法を制定する。選挙制度は、憲法の根本規範の一つである国民主権の根幹に関わるものであり、政治家や政党による恣意的な修正を許すものであってはならないとの考えに立ち、選挙制度の基本については憲法上の規定を置く。

(4)違憲立法審査制の確立

 ヨーロッパや韓国などが採り入れている憲法裁判所もしくは憲法院など違憲審査のできる固有の審査機関を新たに設置することを検討すべきである。

(5)硬性憲法と憲法改正手続き

 硬性憲法の実質を維持しつつも、より柔軟な改正を可能とするために、_改正事項によっては、各議院の3分の2以上の賛成があれば、国民投票を経ずとも憲法改正を可能とする、_ただし、主権の移譲など重要な改正案件に限定して国民投票を義務付け、その場合、有効投票の過半数の賛成を条件とする、など改正手続きを見直す。

III.人権保障

 今日、人権の実現と保障は「国際社会の共通の利益」と認識されており、日本における人権もまた、憲法とともに国際法規範によって支えられている。

(1)新しい人権

「プライバシー権・名誉権」「知る権利」「環境権」「自己決定権」を何らかのかたちで憲法上に明記すべきである。

(2)独立性の高い国内人権保障機関の設置

独立した第三者機関としての「人権委員会」の設置を憲法に明記する。人権保障機関には、強制手段を含む救済訴訟の機能を付与する。公権力に対する強制調査手段とともに、私人間についても、一定の厳格な要件の下で強制調査の権限を有するものとする。この権能は、メディアによる人権侵害についても適用される。

(3)「法の下の平等」の現代的保障

「法の下の平等」が確保されることは憲法上の要件であることを踏まえ、「差別禁止」が私人間であっても適用できるものへと憲法及び関係法の見直しを行う。

(4)情報化社会における表現の自由の制約

「表現の自由」については、それが人権侵害につながることないよう配意したものにし、その内容を何らかのかたちで、憲法で明示する必要がある。国家機関から独立した第三者機関としての「人権委員会」設置を憲法上明記し、メディアによる人権侵害に対しても、一定の厳格な要件の下で強制調査の権限を与えるべきである。

(5)職業選択自由の保障のための責務

職業機会は、すべての人々に開かれたものでなければいけない。このため、国及び公共団体は家庭と仕事の両立支援の責任を負い、企業はこの両立を理由として差別的な待遇を行うことは禁止される。「職業選択の自由」を保障するために、職業能力開発支援と年齢や性別による差別を禁止することは国及び地方公共団体の責務であると規定する。

(6)外国人の人権

「地球市民」「連帯の権利」が主張されている現在の国際的な潮流に鑑みても、外国人の人権についてその保障を明確にするために、憲法に明文規定を設けるべきである。永住外国人の地方参政権を認めるべきである。

(7)財産権の保障と制約

戦後ヨーロッパ諸国で確立されてきた、所有権の絶対不可侵を超える社会的利用に関する考え方を採り入れ、現代型の財産権を再定義する必要がある。日本国憲法29条について、土地・エネルギー資源・自然環境資源などもともと公共の福祉に服すべき性質の強いものと、それ以外の財産との違いを考慮した規定を設けて、合理的な財産権の行使と制約を明確にする。

(8)子どもの権利

子どもの権利条約が求めている通り、「恩恵」や「福祉」を施すことではなく、子どもにとっての「最善の利益」を最優先することを基本に、憲法に子どもが権利を享受し、行使する主体である旨を明記する。子どもからの苦情や権利侵害の救済に対応できる独立した「子どもの権利保障機関」の設置も必要である。

(9)信教の自由と政教分離ルールのあり方

国家と宗教との「厳格な」分離を基本理念として規定する。宗教的人格権を、個人の人格的生存に不可欠な権利として、新しい人権に位置づけることを検討する。政治的解決策として、新しい国家追悼施設の建設・整備を進め、靖国神社参拝問題を事実上終焉させる。

IV.地方分権

 日本国憲法は第8章で、地方自治に関する4箇条の原則的規定を置いている。しかし、国(中央政府)の法律と予算による統制によって、日本における地方自治の定着を妨げてきたとされている。いま改めて、「地域のことは地域で決める」という民主主義の文化が定着するよう、憲法を含めて見直し、「分権国家」日本への道を模索すべきときである。

(1)中央集権国家から分権国家へ転換する

「地域でできることは地域に委ねる」という「補完性の原理」に立脚し、住民に身近な行政は優先的に基礎自治体に配分する。

都道府県を広域的に再編して道州を設け、司法・外交・出入国管理など文字通り国家主権に関わる行政を除く大半の広域的行政を道州に移管する。これらの行政権限配分を憲法上明確にする。

(2)自治体の立法権限を強化する

地方自治体に専属的あるいは優先的な立法権限を憲法上保障する。中央政府は、地方自治体の専属的立法分野については立法権を持たず、地方自治体の優先的立法分野については大綱的な基準を定める立法のみ許されることとする。

(3)住民自治に根ざす多様な自治体のあり方を認める

自治体の組織・運営のあり方は住民自身が決めるようにする。これまでの首長と議会の二元代表制だけでなく、「執行委員会制」や「支配人制」など多様な組織形態の採用、地域コミュニティ等を準地方自治体とする三層制の採用、「住民投票」制度の採用などはいずれも自治体に委ねる。

(4)財政自治権・課税自主権・新たな財政調整制度を確立する

地方自治体が自らの事務・事業を適切に遂行できるよう、その課税自主権・財政自治権を憲法上保障する。これらを補完するものとして、現在の地方交付税制度に代えて、新しい水平的財政調整制度を創設する。

V.国際・安全保障

_憲法9条論議の焦点と基本方向_

 以下、主に憲法9条問題に焦点をあて、私たちの基本姿勢と検討方向を提示する。

(1)日本国憲法又は9条の原則的立場

_そもそも日本国憲法は、国連憲章とそれに基づく集団安全保障体制を前提としている。前文に謳われている国際協調主義は、国連憲章の基本精神を受けたものであり、第9条の文言は国連憲章の条文をほぼ忠実に反映したものである。日本は、憲章が掲げる集団安全保障が十分に機能することを願い、その実現のために常に努力することを希求し、決意した。

_日本は、憲法9条を介して、一国による武力の行使を原則禁止した国連憲章の精神に照らし、徹底した平和主義を宣明している。以上の原則的立場は、日本国憲法又は9条の「平和主義」を国民及び海外に表明するものとして今後も引き継ぐべきである。

(2)国際協調主義に立った安全保障の枠組みの確立を

 第1は、憲法の中に、国連の集団安全保障活動を明確に位置づける。国連安保理もしくは国連総会の決議による正統性を有する集団安全保障活動には、これに関与できることを明確にし、地球規模の脅威と国際人権保障のために、日本が責任をもってその役割を果たすことを鮮明にする。

第2は、国連憲章上の「制約された自衛権」について明記する。ここに言う、「制約」とは、(a)緊急やむを得ない場合に限り(つまり他の手段をもっては対処し得ない国家的脅威を受けた場合において)、(b)国連の集団安全保障活動が作動するまでの間の活動であり、かつ(c)その活動の展開に際してはこれを国連に報告すること、の3点を基本要件とすることを指す。

 第3に、「武力の行使」については最大限抑制的であることを宣言し、書き入れる。国連主導の下の集団安全保障行動であっても自衛権の行使であっても、武力の行使は強い抑制的姿勢の下に置かれるべきである。わが国の安全保障活動は、この姿勢を基本として、集団安全保障への参加と、「専守防衛」を明示した自衛権の行使に徹するものとする。
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by notarmirude | 2004-07-16 19:10 | 日本国憲法